こんににわ。ざるたんです。わい。
ざるたんはPCでゲームをやったり、SwitchでゲームをやったりPS4でゲームをやったり、レトロゲームをプレイしたりするんだ。ゲームやる人はみんなそうだと思ってる。
PS4は本体にボイスチャット機能が付いてるから特に外部機器が無くてもゲーム音声とチャット音声の両方を聞くことが出来るんだけど、Switchでは一部ゲームにしかボイスチャット機能がないんだ。PCでも全画面表示のゲームをいちいちウィンドウ表示に切り替えていろいろしないとチャットとゲーム音のバランスが取れなかったり不便なんだ。
宇宙飛行士みたいな名前のメーカーからチャット音声とゲーム音のバランスを取れるヘッドホンアンプが出ていたんだけど、試聴してみた感じ音が好きじゃないしS/N悪かったから導入には至らなかったんだ。
そこで、チャット用にオーディオミキサーを別に使っていたんだけど、CREATIVEからチャットとゲーム音のミックス機能が搭載されたSound Blaster X4がリリースされたから試してみたんだ。
今回はSound Blaster X4について書いて行ってみる。
れつごう。
VC(ボイスチャット)について
一人でゲームをやってる分には誰かと会話をする必要が無いんだけど、複数人でゲームをやるときには、内容によって意思疎通のためにチャットやボイスチャットが出来ることが必要になってくることもあると思うんだ。
古くはSkypeから現在はDiscord、リアルでの知り合い同士ならLINEとかでもいいから通話状態で会話をしながらプレイすると便利なんだ。
でもスマホを机の上に置いてスピーカーフォン状態で使ってたりすると、テレビとかから出てるゲームの音がスマホのマイクに入ってしまって、聞いてる相手にはゲーム音声が二重に聴こえたりしてしまうので不便。迷惑。
あと、ヘッドホンとかヘッドセットを付けてるとチャット音声が聴こえづらかったり、必然的に音量が上がってしまって近所に迷惑をかけることになったりしちゃうんだ。
そこで便利なのが、ミキサー機能付きのUSB DAC・ヘッドホンアンプなんだよね。これがあれば、ヘッドホンからゲームの音とチャットの音声が両方聴こえるし、ヘッドセットマイクの音量もコントロール出来たりする。
ちなみに、よくUSB DACって表記をみるけど、DACはDigital Analog Converterの略。チャットアプリとか、ゲーム音とかのデジタル音声信号をヘッドホンで聞けるアナログ音声信号に変換する機器ってこと。
余談中の余談だけど、ざるたんの本業は音を聴いたりする仕事なので、DACとかヘッドホンアンプについてはかなり詳しいんだよ。
USB DACに求める機能・性能
実際にX4の話を始める前に、ざるたんがUSB DACに求める機能・性能をあげていってみるんだ。
正直なところ、仕事で使うものほど性能にこだわりはないんだけど、せっかくだったら機能面では要求を満たせるものを選びたいし、最低限の性能も欲しいんだ。
業務用製品比べるとゲーミング製品はコストの面でどうしても品質が数段落ちるので、そこについては細かく考えずに広い許容範囲を持って選定してく。
1.名前を知っているメーカー品であること
いきなり機能でも性能でもないところだけど、工業製品を導入する時には一番優先してるのがこれ。
名前を知らなくても、インターネットで調べた時にちゃんとした日本語サイトがあること(=海外製品なら日本国内に正規輸入代理店があること)を最優先に考えてる。
企業の責任感やサポートの面ではあると安心、というよりも無いと不安。
2.小型であること
ゲーマーなら解ってくれると思うんだけど、テレビとかPC周りをこれ以上ごちゃごちゃさせたくないので、小型であることも重要な条件になってくる。
手のひらに収まるくらいのサイズが理想。
3.ある程度安価であること
仕事用の機材ほどには予算を割けないので、ある程度安価に入手できることも条件にしたんだ。
安価の基準は人によって大分違うけど、ここでは予算を20,000円として、その中で選んでった。
4.USB入力とS/PDIF入力が両方付いていること
S/PDIFって言うのは光デジタル端子のことって思ってもらって大丈夫。厳密には全然違うんだけどここでは問題ない。
PCのチャットアプリでUSB入出力を割り当てて、ゲームの音声をTV経由でS/PDIF入力すれば、Switchとかをプレイしながらヘッドセットでチャットが出来る。この機能は必須だったんだ。
5.まともな音質であること
ここは価格がもろに出るところだと思うんだけど、いろんなゲーミングメーカーのヘッドホンとかUSB DACを試聴した時に聴くに堪えない音質のメーカーもあったんだよね。そういったメーカーは技術資料的なものも公開してないし、なにを持って高品質を謳っているのか完全に不明だったんだ。
USB DACだけを試聴出来るところが近くに見つけられなかったので、以前のシリーズでメーカーの音の方向性が解ってるものを中心に選んでいったんだ。
選ばれたのはSound Blaster X4です
ここまで紹介した条件で選んで、いくつかの製品が残ったんだけど、メーカー信頼度と以前使ったことのある製品の印象からCREATIVEのSound Blaster X4を選んでみた。
ここからはSound Blaster X4についてと、求める機能・性能を満たしているかどうかについて話を進めていくんだ。
CREATIVEとは
Sound BlasterシリーズをリリースしてるCREATIVEって言うのは、シンガポールにあるクリエイティブテクノロジーLTDって会社。
日本国内ではクリエイティブメディア株式会社(東京都・千代田区)が販売とかサポートをしてる。クリエイティブメディアはクリエイティブテクノロジーとアイ・オー・データ機器との合弁会社。
Sound Blasterシリーズの歴史は意外と長くて、ざるたんはかなり以前、PCオーディオ環境を作る仕事をしたときにSound BlasterシリーズのPCIeカードを使ったことがあって印象がよかったから安心感はあったんだ。
Sound Blasterシリーズ以外で有名なのはポータブルオーディオプレイヤーのZENシリーズとかなのかな、愛好家も多いよね。
Sound Blaster X4とは
CREATIVE Sound Blaster X4は、USB DACとヘッドホンアンプ、デジタルミキサーが一体になった製品で、ざるたんは使ってないけど、7.1chサラウンドスピーカー出力も搭載してる。他にも便利そうな機能とかはついてるんだけど、全然使ってない。
本体の操作子は押し込み操作可能なジョグダイヤルとボタンが3つ付いてるだけでシンプル。誤操作の可能性もあるから、本体で出来ることはこの位絞られてていいと思う。
前面端子はヘッドセット出力とマイク入力が付いてる。これもシンプル。4極プラグのヘッドセットでも、プラグがマイクとヘッドホンに分かれたヘッドセットでも接続できる。この辺はどのメーカーでもそうなってると思う。
背面は結構端子がいっぱいある。LINE OUTは外部スピーカー接続用で、主にPCオーディオを楽しむ人が使う端子。LINE/OPT INはライン入力と光デジタル入力端子がコンボになった端子。OPT OUTは角形光デジタル出力。
USB入出力はType-C端子になってる。
本体に電源スイッチが無く、USBバスパワーはPCオフ時にも給電されっぱなし設定で使ってるので、必然的にUSBコネクタを抜き差しして電源を入れたり切ったりしてるんだけど、type-Cコネクタは手探りでも挿しやすくてとっても便利。
Sound Blaster X4の機能・性能
まずはざっくりとUSB DACに求めてた機能をSound Blaster X4が満たしてたかどうかをみてく。
1のメーカー信頼度については実績ある老舗のCREATIVE製ってところで問題なし。2のサイズ感についても、幅と奥行きが約13cm、高さが約4cmと問題なし。
3の価格は個人的は問題なし。と言うか、導入後の感想だけど性能の割には安いと思った。
各種入出力について
求める条件4のUSBと光デジタル入力の両立+アナログライン入力との切り替えにも対応してる。
X4をPCに繋ぐと、選択できる音声出力先が2つ追加される。
一つはSPDIF出力(Sound Blaster X4)で、こっちをDiscordとかLINEとかのチャットアプリの音声出力に割り当ててる。もう一つはスピーカー(Sound Blaster X4)でこっちはPCの音声出力先に設定する。
X4はジョグダイヤルをバランサーに切り替えるとこの2つの出力の音量バランスを設定出来るんだ。つまり、ゲームの音とチャット音声をPC画面を見ずに調整出来る。
さらに、本体のOPT INにはテレビの光デジタル出力を接続してる。この状態でゲームの音とPCでのチャット音声の両方を聞きながらプレイ可能なんだ。
光デジタル接続が出来る、って言うのは個人的にはマストだったんだんだ、例えばテレビとはアナログライン入力を使って接続しても同様の操作は出来るんだけど、これはトラブルになる可能性があるから光でつないでる。
と言うのも、簡単に言うとアナログラインにはアースの概念があるんだ。USBにもあるし、テレビとかPCの電源にもある。難しいことは全部放っておくけど、2つの機器でアース電位に差があるとケーブルに電流が流れる。電流が流れるとノイズが発生する可能性がある。と言うか、高い。
光デジタルならアースが接続されていないから電流が流れずノイズは理論的には発生しない。だから光デジタル入力が欲しかったんだ。専門家で良かった。
音量バランサーについて
ざるたんはPCと他のゲーム機を切り替えながら使うのに、いちいちケーブルの接続を変えるのが面倒だから、USBはPCに繋ぎっぱなしで、光デジタルはテレビに繋ぎっぱなし、って出来る接続で使ってる。
オーディオバランサーで調整出来るのはあくまでも出力だから、光デジタル入力に接続された信号は100%素のままで出力される。バランサーをどっちに振っても音量は変わらない。
だから、ざるたんは、本体のSPDIF音量をかなり絞って使ってる。こんな感じ位。これだとチャットの音量が相対的に大きくなって、ゲーム音が小さくなる。コンソールゲームを遊ぶときはちょっと不便だけど、ここの調整でバランスを取るんだ。
音質について
大前提として、ざるたんは音の専門家なので音質に関しての評価はきっとかなり厳しいんだ。それを前提に読んで行ってもらえたら嬉しい。
まず、ゲーミングブランドはどこもダイナミックレンジの広さとか、FPSプレイヤーのために足音とか銃声が聴きやすいモードがあることとか、重低音にパンチがある、とかを謳うんだよね。
ただ、どこのメーカーもレンジの測定値や周波数特性についての情報を公開していないので、これに関しては実際に聴いてみないとわからない。他の記事でも書いたんだけど、これで高音質を謳ってはいけないというのが個人的な意見。
じゃあ、実際にX4の音を聴いてみた感想なんだけど、EQとか〇〇モード的なのを全部OFFにして使うと思ったよりもフラットな特性をしてる印象を受けたんだ。けど、ダイナミックレンジはちょっと狭い。ヘッドホンリスニング用としては向いてないと思った。
定位感に関しても左右のどちらかに振り切られた音に関しては方向性がしっかりしてるんだけど、中間定位に音が引っ込む個所があって、全体的な定位感はちょっと弱い印象がある。
でも、これは業務用デバイスと比べた感想で、価格も半分以下でゲームをやるのに便利な機能を優先すべきデバイスとしては良く出来てると感じたんだ。
管理アプリについて
Sound Blasterシリーズには管理用のアプリケーションとして、Creative Appがあるんだ。本体でも切り替え可能な項目もあるけど、このアプリからじゃないと設定できない項目もある。
デバイスタグではサウンドモードやEQの切り替えを行うことが出来る。ざるたんは全部OFFの状態で使ってる。FPSを本気でやるプレイヤーには足音が聞こえやすくなるScout Modeとか良いのかも知れない。
再生タブでは、各出力のサンプリングレートやビット深度なんかを設定できる。
あとは、ヘッドホンのインピーダンス値によって出力モードを変更できる。めんどくさそうだけど、基本的にはデフォルトのノーマルで使えば問題ないよ。
レコーディングタブは紛らわしい名前だけど、各種入力に関する設定が出来る。こっちも出力と同様にサンプリングレートとビット深度について設定できるんだ。
あとは、ワンタッチで既定のデバイスに設定できるからそれも便利だよね。
セッティングタブではドライバとかファームウェアの更新や、USBオーディオ接続の設定が出来る。
管理アプリに関しては初期設定といろいろ試したときに弄った位で、一回設定しちゃえばあとは繋ぐだけで入出力が切り替わってくれるので問題ない。使い勝手は可もなく不可もなくだと思う。
Sound Blaster X4の感想・買い?
色んな方向に話がそれてしまって、長くなっちゃったんだけど、このページを検索から飛んで読んでいただいた方はX4が「買い」なのかどうかが一番気になると思うんだ。
ずばり、競合する他社製品としてはASTRO Gaming社製品があげられると思うんだ。
ざるたんはASTRO製品は音を聴いたことがあるだけで、実際にいろいろ設定をして使ったことがあるわけじゃないから、その辺りの比較は出来ないんだけど、音質に関してはSound Blaster X4の方が上位になると思う。強く思う。
音量調節とゲーム・チャットのバランス調節を同じエンコーダーを切り替えて使うX4の方が省スペースなのもよいところ。ざるたんは全体の音量調節はキーボードに付いてるエンコーダーを使って、X4ではバランスだけを調整してるから不便は感じないんだ。
個人的にはX4は最高の音質、とか、抜群の操作性とかではないんだけど、価格・サイズ・機能・音質のバランスがとってもよくてオススメっていうことが出来るんだ。