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【ヘッドセット】ATH-GDL3実機レビュってく【レビュー】

こんにちはざるたんですよい。

以前このブログで取り上げたaudio-technica(オーディオテクニカ)さんの新作ヘッドセットのATH-GDL3が届いて、弄り倒したのでレビューしてってみるんだ。

【ヘッドセット】オーテクからATH-GDL3が発表されたぞい東京ゲームショウ2021オンラインで発表されたオーディオテクニカの新作ヘッドセット=ATH-GDL3のスペックを音響機器を扱うプロフェッショナルなざるたんが見てく記事。難しい言葉を簡単に解説してく。...

↑発売前にスペック見てごにょごにょ言ってる記事がこちら。仕様上の特徴やオーディオテクニカについて詳しく書いてある。

ATH-GDL3の発表後、製品ページが立ちあがったその日に公式サイトからオーダーしたざるたん。なんと、発売日の前日に発送手配の連絡が来て、朝イチで届いたんだ。感謝。

あっ、↑のリンク先でも言ってるんだけど、ざるたんは音を聴いたり作ったり加工したりするお仕事もしてるので、音に関してはプロフェッショナルなんだ。自分で言っても説得力無いけど耳はとっても良い。そして、結構誠実なので聴いてないものを良いと言ったり、良くないものを良いと言ったりはしないから安心して大丈夫なんだ。

じゃあ、ぼちぼちレビュってく。れつっごう。

外箱~梱包

外箱は和風テイストでおしゃれな感じになってる。ざるたんのパーソナルカラーは赤なんだけど、青を基調とした涼しげなデザインも良いものだね。

日本企業が開発していて、デザイナーさんも日本人の方だから、海外のイメージしたなんか違う和風じゃなくて、本当の和風デザイン。多分海外受けもいいんじゃないかな。

おしゃれな外箱とは打って変わって、梱包自体は超絶にシンプル。段ボールに直入れ。業務用ヘッドホン、って感じ。個人的には好き。

同梱品は取説とか保証書類の紙モノの他に、ウインドスクリーン付きの着脱式マイクロフォン、1.2mの着脱式4極プラグケーブル、3mの二股3極ケーブルが入ってる。

装着感

まず、オーディオテクニカさんも製品紹介で特徴として上げてる軽さ。本体重量はスペック通り220g程度。とっても軽いから付けててもあんまり苦にならないんだ。必然的に長時間装着するヘッドセットには重要な要素だよね。

あと、一般的なイヤパッド(耳に当たる部分)がよくある縦長の楕円形じゃなくて、程よく横幅のある作りになってる。小さめの楕円形だと耳が収まらなくて長時間装着してると痛かったりするんだけど、ATH-GDL3ではそんなことないんだ。これはとっても良いね。

それと、イヤパッド内部の普段ほとんど見ない部分にもデザイン上のこだわりポイントがあるんだ。画像が小さくてわかりづらいけど、真ん中に[RIGHT]って書いてある他に周囲の模様に見える部分も感じで[右]って文字が並んでる。LEFT側には[左]が並んでる。まぁ、みることはないけど。

音質

最重要な部分を見てく。どんなに装着感が良くてもここがダメだったらおしまいなんだ。

なので、音響屋さん魂見せてしっかりとレビュってく。

エイジング

まずは、エイジングっていう作業からしてった。エイジングって言うのは老化させるって意味で、ヘッドホン部分を老化させてく作業。新品のヘッドホンやスピーカーはドライバー(中に入ってる音が出る部分)の淵が硬くて、音響特性がメーカーが想定してる状態じゃないんだ。

ヘッドホンやヘッドセットとかの小型のドライバーでは、あんまり影響が出ないことが多いんだけど、ざるたんは新品の音響機器は2時間位はエイジングすることにしてる。

今回エイジングに使ったのはピンクノイズって音。アナログテレビ時代の放送終了後の「ザー」って音がホワイトノイズ。ホワイトノイズに低域を通しやすいフィルターをかけたものがピンクノイズ。クレストファクターとかめんどくさい要素もあるんだけど、そんなものは置いておいてエイジングには最適なんだ。

実際、エイジング前に動作確認で聴いた時よりも低域が伸びてしっかり再生できるようになった印象があるんだ。

しかしながら、オープンバック型のヘッドホンを結構な音量で2時間鳴らしてると生活に支障が出るよね。これは仕方ない。

音楽聴いてく

エイジング終わったので、音楽リスニングしてった。

まず聴いたのはざるたんが仕事でもリファレンスとして使ってるドナルド・フェイゲンのI.G.Y.って曲。スピーカーの調整によく使われる曲で、音の定位とかローハイのバランスなんかがとってもわかりやすいんだ。

でも、結構古の曲だから現代音楽で多用される超低域みたいなところは含まれてない。逆に歯切れのよい低域が出てるかどうかを確認できるんだ。ちゃんと非圧縮音源でチェックしたんだ。

他にもノラ・ジョーンズとかマイケル・ジャクソン、アリアナ・グランデみたいな歌モノとか、ピンクフロイド、オアシスなんかのロック系、メタルからジャズ、クラシックまで一通り聴いてきた。

オーディオテクニカらしい中域の出方をしてるので、ボーカルモノは聴きやすいと思ったんだ。低域もしっかり出てるので、ロックモノでもインパクトある感じになってる、正直これは意外。高域も伸びてて気持ちいいんだけど、スペアナ振らせながらFLAC聞いた感じではスペック通りかと言われるとそこまで伸びてる気はしなかったんだ。

全体的なバランスはモニタリングヘッドホンとかと比べると大分低域にシフトしてるんだけど、ゲーミング用途に作られてることを考えたら十分リスニングに耐えられる出来なんじゃないかな。

仕事ではSONYのMDR-CD900STって密閉型ヘッドホンをよく使うんだけど、開放型ヘッドホンの自然なサウンドに癒されてた。

ゲームやってく

せっかくのゲーミングヘッドセットだから、ちゃんとレビューするためにゲームやって来た。

どこのメーカーもFPSで足音が聞こえやすいことを売りにしてるからFPSやって来た。CoD:BOCWのマルチプレイとゾンビモードやって来た。

まずは、足音についてなんだけど、CoD側のEQで低域をブーストすると不自然な位ドスドス聞こえる。いや、コンクリートの上走ってもそんな足音立たないだろ、って位の聞こえ方をするんだ。

ざるたんは自然な聞こえ方が好きなので、ブーストしない状態に変えたら確かに聞こえやすいと思ったよ。再生レンジが広いし定位が良いから環境音が大切なゲームには向いてると思った。ゾンビの「あああああ」がどの方向から発せられているのかもわかりやすい。

元々使ってるヘッドセットのATH-PGD1aも定位が良かったから、劇的な変化を感じなかったけど、ATH-GDL3の方が低域をストレスなく再生出来てる印象があるんだ。高域のレンジが広がった印象はゲームやってるとあんまり感じられなかった。

余談だけど、CoDのマルチでは、みんなPerk3にニンジャ(自分の足音が聞こえなくなる)を付けてるから、足音聞こえるプレイヤーとマッチングするのが一番大変だった。MGSとかやっとけばよかった。

電話してく

今度はマイク部分も含めた電話の品質も確認してく。

同業者に朝から用も無いのに電話かけて、こっちの声を聴いてもらった。ATH-PDG1aと差し替えながら聴いてもらった。散々付き合わせた後で、録音して自分で聴けばよかったことに気付いた。ごめんねありがとう。録音した。

まず、マイク部分は着脱式のフレキシブルアーム付きなんだけど、とっても滑らかに可動してくれるから、どんな形の顔にもマッチすると思うし、超指向性のマイクでも芯を外すことが無くてよいと思った。

しゃべりながらマイクの裏側で氷の入ったタンブラーをガラガラかき混ぜてみたんだけど、ATH-PDG1aよりもガラガラ音の被り込みは小さかった。ちゃんと指向制御出来てると思う。

マイクがヘッドセット用としては低域を拾いやすいスペックに仕上がってるなぁ、と言う印象だったんだけど、発表記事での予想通りウインドスクリーンを付けた状態で調整されてるから、実際には適度にローが落ちてフラットな印象になった。

仕事で使うなら、ケーブルに拘束されないワイヤレスヘッドセットが圧倒的に楽なんだけど、主にゲーム、たまに仕事用って考えると使いまわしも効くのかな、って感じなんだ。

操作性

ヘッドセットの操作性、って言ってもピンと来ないかも知れないんだけど、マイクのON/OFFやボリューム調整が直感的に出来る方が良いよね。

ATH-GDL3では操作するスイッチとかボリュームが左側のハウジングに付いてる。ケーブルの途中に付いてると、音量が意図せず変わっちゃったりするから、これで良いと思うんだ。左耳に手を当てて親指の手探りでスイッチとボリュームを探す感じなんだけど、慣れれば問題ないと思うんだ。

ただし、ボリューム操作による音質への影響は無視できない程度にはある。これはアナログボリウム回路では絶対に避けて通れない現象なので、割り切って使うしかないんだ。基本的にアナログボリウム回路ではフルアップ時が基準で、そこから音の出ない回路側に音を捨てていって音量を調整するんだけど、低域が先に捨てられがちなんだよね。

個人的にはボリュームは5~7位で使うのがローハイのバランスが良いと思ったんだ。それ以上絞るとかなり低域が落ちてく感じを受けたから、PCとかゲーム機側でレベルを落として、ちょうどいいレンジで使うのが良さげ。

余談だけど、操作性で光るメーカーと言えばEPOS=SENNHEISERかな。ざるたんは一応EPOSのGSP500も持ってたりするんだけど、右側ハウジングに大きなボリュームが付いてて、マイクのON/OFFはアームを口元に持ってくとON、上に上げるとOFFってなってる。音質も申し分ないんだけど、重くて首に来るからあんまり使ってないんだ。

安心の国内ブランド

マイク部分やイヤパッド部分、ヘッドパッドに着脱式ケーブルなんかまでもが別売りされてるんだ。ヘッドセットの故障が起きやすい部分はパーツ単位で手に入るし、わざわざ海外からの取寄せとかにならないから使えない期間も短くて済む。

業務用機器とかでは最も重要な部分だったりもするんだよね。業務機同様のパーツ供給がゲーミング製品にも適用されてるのが良いと思う。とっても良いと思う。ありがとう。

今は涼しい時期だけど、暑い時期なんかにはイヤパッドが汗を吸い込んだりして不快な思いをすることもあるんだ。でも洗い替えを用意しておけばそんな不快感も味わわなくてよいんだ。

イマイチポイント

良いところばっかりレビュってもしょうがないので、実際に使ってみてのイマイチポイントを紹介してく。

慣れれば大丈夫的な部分はここでは取り上げないんだ。

付属ケーブル

本体に付属してくる着脱式ケーブルは1.2mの4極ケーブルと3.0mの二股ケーブルなんだけど、ヘッドセット側が4.4mmの5極端子なんだ。画像だと小さい方が普通のヘッドホン端子のサイズ(3.5mm)。

4.4mm-3.5mmのリプレイスメントケーブルはあまり出回ってないから、基本的に純正品以外は使えないって考えた方がよい。

そして、PS4/PS5とかのコントローラーに繋ぐ場合には1.2mって長さはちょうどよいのかも知れないけど、ざるたんみたいにUSB-DAC使ってる人には1.2mはちょっと短いんだ。1.8mあればよかったなぁ、って思ってる。

3.0mの方を使えばよいんだけど、それだと長すぎるし、強度もやや不安。ざるたんは多分4極の延長を作って使うと思うんだけど、普段ケーブルを作らない人は注意した方がよいかもなんだ。

もちろん、このケーブル部分だけでも購入できるから、バックアップ的な部分では安心なんだ。

ヘッドホンハンガーを使うときにちょっと不安

ATH-GDL3はヘッドバンドの下に直接頭に当たる樹脂製のヘッドパッドが付いてるんだ。これがあることで硬いものが頭に当たってる違和感みたいなものを感じないで装着できるんだけど、ヘッドホンハンガーにかける時にはこの樹脂製のヘッドパッドにヘッドセットの全重量がかかることになるんだ。

本体重量も軽いので、恐らく問題はないんだと思うんだけど、長期間使用することになると思うからちょっぴり不安。

アームの細いハンガーを使ってる人は、ヘッドパッドとヘッドバンドの間にハンガーを差し込んでぶら下げた方が安全かも知れないね。ざるたんの使ってるNZXTのヘッドホンハンガーだと無理なんだ・・・。

NZXTのヘッドホンハンガー自体はオススメ。マグネット式でケーブルもかけられる。一応リンク貼っとく。

最後に

今回は発売を心待ちにしてたATH-GDL3をレビュってきたんだ。

ゲーミング用途で考えると、音質面に関しては文句なしで価格帯を考えたらクラス最高峰だと思うんだ。比較的安価で重量も軽いのにある程度の高級感もあるんだよね。コスパ良し。リスニング用途で考えても開放型なのに低域がしっかりしてるから悪くない選択肢なんじゃないかな。

ATH-GDL3にはイマイチポイントもあるにはあるんだけど、総合的に見ればかなりオススメのヘッドセットって言えるんだ。

そんな感じ。

POSTED COMMENT

  1. 通りすがりのオーディオマニア より:

    4.4㎜5極プラグは他では見ない規格でも独自規格でも何でも無く、バランス接続端子としてJEITAが規格化したとても一般的な端子です。
    ATH-GDL3はアンバランス接続ですがクロストーク対策でGNDを2本取る為に5極使用してるのです。
    3.5㎜5極端子で同様の対策をしているヘッドセットも他社ではありますから、特段新しい事ではありません。

    音質に関しても1.5kHz~2kHz付近を相当カットした強ドンシャリ型で、高域の山が低域の山よりも10db以上持ち上げてある強高強低弱型なので、全くもってオーテクらしい中域でもありませんし、低域にシフトしてるなんて事もありません。

    個人の楽しみで書いているブログだとは思いますが、『音に関してはプロフェッショナル』等と嘘も大概にしましょう。

    • zaltan より:

      通りすがりのオーディオマニアさん

      コメントありがとうございます。

      ご指摘の通り、「独自規格」と言う表現は明確に間違いであるため修正させていただきます。
      L+/L-/R+/R-/GNDのヘッドホンは民生機では見るようになりましたが、ヘッドセット製品でも採用されているのですね。
      ゲーミング製品ではあまり見かけなかったので、疎かになっておりました。

      ちなみに、ATH-GDL3のピンアサインはL/HPGND/R/MIC/MICGNDでした。
      クロストーク対策と言うよりも、マイク用電圧の印加対策と言う側面が強いのかも知れません。

      >>音質に関しても1.5kHz~2kHz付近を相当カットした強ドンシャリ型で、高域の山が低域の山よりも10db以上持ち上げてある強高強低弱型なので、全くもってオーテクらしい中域でもありませんし、低域にシフトしてるなんて事もありません。

      f特の公開情報ってどこかに出てましたでしょうか?
      ご自身での測定であれば、その環境などについてぜひお聞かせ願いたいです。

      個人の感想で恐縮ですが、M50や900STに比べると小音量でも低域に存在感を感じたからこのような表現にしています。文中の通りモニタリングヘッドホンとの比較です。

      >>『音に関してはプロフェッショナル』等と嘘も大概にしましょう。

      プロフェッショナルの定義について、ここで論じる気はございません。

      ただ、専門知識をお持ちの方が「個人の楽しみ」と感じていらっしゃるブログについて、「知識も無いのにしょーもないこと言ってるな」とブラウザバックをせず、敢えてコメントを残されていることに疑問を感じます。当ブログはウェブ媒体での宣伝を行っていないので、検索エンジンから飛んで来られたと思われるのですが、専門知識をお持ちの方が、なにを目的として検索したのかも疑問です。自分なら実機や公開情報を元に自分で考えるからです。

      コメントありがとうございました。

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